にゃんことの暮らし ~発情ストレス編~

どうぶつ小噺:たま往診所

猫との生活 part.4

こんにちは。獣医療担当のまいです。

第3回目では、にゃんことの共同生活のポイントをお伝えしました。

ただ、生活環境を整えても、その子の体調からくるストレスがあることをご存知でしょうか。

第3回目の今回は、発情によるストレスをお伝えします。

 

猫の発情

そもそも、猫の発情はいつから始まるかご存知でしょうか。

猫はおおよそ生後6~10ヶ月齢で性成熟するとされていて、早い子では4ヶ月齢くらいで発情を示す子もいます。

また、にゃんこは季節(日照時間)が繁殖時期に影響を与えることが知られているので、自然光で生活をしている子は春と秋に発情を示します。

(ただし、屋内のみが生活環境となっているにゃんこは夜間の照明の影響を受けるため、季節性がはっきりしないこともあります。)

春先に家の外からにゃんこの大きな鳴き声をよく聞くなぁと思われたことのある方もいるのではないでしょうか。

その原因は、季節性に生じるにゃんこの発情によるものだったんですね。

 

発情のサイン

発情中の行動としては、

  • 大きな長い鳴き声を発しながら、頭を身近なものにこすりつける
  • かがんで腰を低くして足踏みをする
  • 交尾を促す姿勢をとる
  • 床や地面を転げ回る

などが知られています。

中には、病気ではなくても元気がなくなったり食欲が落ちることもあります。

避妊・去勢手術

もし尿マーキング行動を示している猫さんが避妊・去勢手術をされていない場合、避妊・去勢手術を行うことで性的なマーキングの効果が抑えられる可能性が高いとされています。

効果が期待されるのは、雄猫で90%、雌猫で95%とされています。

(注意:残念ながら、手術による尿マーキングの抑制効果は100%ではありません。)

発情が原因となる食欲不振などがある場合は改善が期待できるので、毎回辛そうにする子であればぜひ考えてみてください。

もちろん、おしっこの失敗や食欲不振は「病気」が原因で生じている場合もあるので、かかりつけの動物病院にまずは相談してみることをお勧めします。

 

いかがでしたか?

ホルモンバランスの乱れによるストレスは、にゃんこも感じるようです。

おうちの子がどのようなタイプか、少し気にかけるきっかけになってもらえると幸いです(^ ^)

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